ドイツ留学から帰ってきて、気が付けば半年が経っていました。帰国の際に心に決めていたこと、それは「1年に最低1回はヨーロッパに帰って演奏する」こと。
そう言う訳で、6月にバッハ・コレギウム・ジャパンでヨーロッパに行ったばかりですが、先月ドイツ・スイスのセルフヨーロッパツアーに行って来ました!

このツアーにおいては仕事のスケジュール管理、宿や電車・飛行機の手配など、ほぼ全てのことを自分でこなします。だから「セルフヨーロッパツアー」など変な名前を付けた訳ですが、これは5年間の留学生活で培ったコミュニティーが大活躍する、またそのコミュニティーを繋ぎ止める私の中でとても大切なイベントなのです。そして何と言ってもヨーロッパの乾いた空気、教会に響き渡る音、言葉、ビール、ワインetc…^^; を時々思い出して過ごすことは、私にとって非常に大切なことだと思っています。

今回はブレーメン(ドイツ)→ヴァイルブルク(ドイツ)→シャフハウゼン(スイス)にて3つのプロジェクトに参加して来ました。
まずは2年半住んで慣れ親しんだブレーメン。もう第二の故郷のような場所です。
飛行機からブレーメン空港に降り立ったその瞬間に香ってくる家畜のかほり…(そうそうこれこれ!)トレンチコートを羽織れば丁度いいくらいの気温で、美しい紅葉がブレーメンの可愛らしい街を華麗に彩っていました。
ブレーメンでは、おなじみのブレーマー・バロック・オーケストラの演奏会に参加。気の合う仲間たちとの再演はとても刺激的で楽しい時間でした。

続いてフランクフルトから電車で1時間ほどの場所に位置する、お城が有名な街ヴァイルブルクにて、去年ライプツィヒ・バッハ音楽祭に出演し、CDをリリースしたグループで「J.C.バッハ:四重奏曲集」を再演!1年ぶりの再演に気合が入りましたが、やはりこのような素晴らしい奏者たちと演奏できる喜びを再び噛み締めました。

最後は初めて訪れた国、スイスに電車で移動!シャフハウゼンというドイツとの国境あたりに位置する、「ラインの滝」とワインが有名な街に行って来ました。(写真はその大迫力のラインの滝。スイスの美しい大自然を堪能しました。)
シャフハウゼンでは街のオペラハウスにてバッハの受難曲を演奏。と言っても今回は特別な舞台で、バッハの「マタイ受難曲」「ヨハネ受難曲」「マルコ受難曲」から抜粋して組み合わせ、オーケストラ・合唱・ソリスト・そしてモダンダンスで演奏する新しい受難曲。ベルリンの鬼才な演出家による特別な舞台でした。
お客さんが舞台の上で演奏を聴いたり、飛行機や爆撃の音を流したり…普段おとなしくバロック音楽を演奏している私からすると、とても新しく非常にショッキングな内容でした。テーマとしては現在世界で起きている戦争について。特にイスラム圏で起きている悲しい現実を突きつけられたような、とても考えさせられる舞台でした。

日本にいるだけではなかなか経験することの出来ないバラエティ豊かなプロジェクトの数々に関わることができて、本当に充実したツアーとなりました。次回はなんと…来月!またクリスマスのドイツに行って来ます。