ドイツでは4月上旬の「復活祭」も過ぎ去り1年間のひとつの大きな節目を越えたような、そんな時期ですが、最近はあまり「春」とは思えないような肌寒い日が続いています。先週はなんとまで降りました!もう4月も終わりだというのに…。

さて、昨日はミュンヘンのプリンツレーゲンテン劇場という歴史ある美しい劇場にて、以前から時々仲間に入れてもらっているベルリン古楽アカデミー(アカムス)の一員として演奏してきました。
今回はリコーダーの名手、モーリス・シュテーガーをソリストに迎えて、リコーダーによる華麗なヴィルトゥオーゾを堪能できるプログラムで、オーボエの出番は2曲のみ。演奏会の幕開けとして演奏したヴェラチーニの「序曲」は、3年前に経験させて頂いたアカムスのアメリカツアーで何度も演奏した、いわば2本のオーボエのための協奏曲のような曲で、とてもテクニック的にも難しくそして華やかな音楽。もう一曲はハイニヒェン作曲の「コンチェルト」で、こちらはリコーダーも加わりさらに多彩で美しい一曲。今回はどちらの曲もオーケストラの前に出て「ソリスト」として演奏させて頂きました。

最近はありがたい事にも日本とドイツの両方で演奏する機会があり、両国の演奏スタイルや取り組み方の違いなどを実感する瞬間がたくさんありました。例えば復活祭の前には特にヨーロッパにおいては各教会にてバッハの受難曲を演奏することが非常に多いですが、今年は3月に横浜にてバッハ・コレギウム・ジャパンでマタイ受難曲を演奏した一週間後に、ベルリン大聖堂にて同じくマタイ受難曲を演奏しました。同じ曲を演奏しているのに全く違う方向性、そして「緻密さ」に関しては、はっきり言って私たち日本人の団体の方がストイックだと感じています。
そんな中参加させて頂いた今回のアカムスですが、ドイツに来たばかりに感動した本当に活き活きとした音楽を味わうことができました。特に今回はオーケストラの前に立って演奏させてもらったため、背中から感じるとてつもない音圧と勢いに包まれながら演奏するということを体験できました。間違いなくあの劇場の「特等席」ですね!
ソリストのモーリスは演奏はもちろんの事、四六時中テンションの高いハッピーな人ですが、彼の隣で演奏させてもらって、とてもエネルギーの高いエンターテインメントを感じることができました。ものすごい集中力で難関なパッセージをこなしていく、アカムスのメンバーの全員がそうですが、高い集中の中で生まれる音楽による「冗談」のようなものが垣間見れて、それがオーケストラとして方向性が揃った時には素晴らしいエンターテインメントとなる。これがドイツに来た時に感動したことだったな、と改めて実感することができました。

写真は、そんないい気分になり朝10時からミュンヘンの空港で堪能した一杯🍺