DSCF2023気温30℃、湿度90%。そんなまるでジャングルのような気候の香港から日本へ向かう飛行機の中でこのブログを書いています。

以前オランダで一緒に演奏した香港人の友達の紹介で、嬉しいことに香港のバロック団体の演奏会にゲスト奏者として招待されました。ということで香港初上陸! 香港ではまだ古楽器を演奏する奏者は少なく、今回一緒に演奏した10人に満たないくらいの弦楽器奏者と管楽器はせいぜいフルートがいるくらい。お客さんにとってももちろんまだ知られていない世界だったので、レクチャーも含めて2つのバッハのカンタータを1つは古楽器で、1つはモダン楽器で演奏しました。結果としては、オーケストラの人数は少ないながらも全員とても情熱をもって、香港という新しい開拓地で古楽を広める決心をしている雰囲気で、とても素晴らしいプロジェクトでした。合唱に関してももうすでにかなり経験を積んでいるように見えるほどの実力で、ドイツ語の歌詞も綺麗に歌っていました。何より思ったのが中国語圏の方々を見ていてよく思う「パワー」が音楽にもとてもよく表れていました。

演奏内容やプロジェクトの内容は大満足で自分自身とても楽しめたのですが、問題はブログの冒頭に書いた気候。日本にも梅雨がありますが、香港のはそれ以上のムシ暑さのように感じられました。(湿度30%のベルリンとの落差もありますが…)今回初めて味わったピンチは、リハーサル当日の午前中にホテルで音出しをしようと楽器を組み立てたところ、なんとキイが全く動かないのです。古楽器のキイは楽器からそのまま木を突起させてポストを作り、それでキイを支えるという仕組みなのですが、この湿気のせいで木が膨張してキイがガチガチに挟まれてしまったのです。仕方ないので楽器を少し削る羽目に…これには参りました。

そんなちょっとしたパニックもありましたが、リハーサルの空き時間やOFFの日にはしっかり香港観光もできてとても楽しい一週間でした。香港の街並みはとても賑やかで、どこか平成の初期の雰囲気を思い出させる情緒でした。そしてなんと言ってもご飯はどこに行っても美味しいものばかり!素晴らしい小籠包炒飯などをお腹一杯堪能しました。これからの香港の古楽も確実に成長しますし、ぜひ機会があったら同じアジア人としてアジアの古楽を盛り上げていかなければ、と思いました。

明日からはバッハ・コレギウム・ジャパンのプロジェクトが始まります。神戸公演は5/28で東京公演は5/31です。ぜひ多くの方々にお越しいただけたらと思います。気を引き締めて頑張ります!詳しくは「演奏会のお知らせ」をご覧ください。